■四阿山・両神山 2023年05月25日から2023年05月26日



  ■ 四阿山・両神山 1日目 から


 四阿山・両神山 2日目です!
 本番の両神山へ登ります。
 これはバス停や宿で配布されてる両神山の地図なんですが。

  

 前回登ったのは地図右端の日向大谷から…ちょっと滑落多すぎじゃない?
 ってなるのも納得の、道は整っているものの、谷沿いの緊張感ある道でして。
 正直、今回は時間の余裕もあるので行けないこともないんですが、今回は別のルートを選択。
 この地図には無いんですが白井差ルートと呼ばれる登山道。

 このルートはちょっと特殊でして、なんと私有地を通って登るルートで、
 持ち主の個人宅に事前に電話で予約して行く必要があるんですな。
 一週間くらい前に宿の予約と共に、電話して予約済み。
 曇の予報でしたが、とりあえず雨の心配は無さそう。

  

 薬師の湯から白井差に向かう始発のバスの乗るため、
 5時起きで朝風呂でさっぱりしてから宿を出発。

 06:53 薬師の湯バス停発
 07:25 白井差口バス停着

 30分ほどで白井差のバス停に到着。

  

 バス停から山の持ち主の山中氏宅まで徒歩で50分ほどかかるのですが、
 運転手さんが「山中さんもう待ってるよ!」と言ってるので、なんのことかと思ったら、
 なんと、山中氏が車でバス停まで迎えにきてくださってる!

 朝早い時間にもかかわらずホントに感謝しかない…
 たまたま車を出す用事があったということでしたが、車道が結構急勾配なので歩いて登るとしんどかったかも。

 山中氏はおっとりした感じの常にハーネスを装着しておられるよく喋るお爺さんなんですが、
 埼玉県の山岳救助隊を創設された御仁で、いまは一般人ながらいまも救助隊に所属する遭難救助のプロ。
 車の中でお話を聞いたんですが、4日に一度のペースで遭難が発生するんで呼び出されればいつでも飛んでいけるように、常にハーネス装着してるんだそうで。

  

 山中氏のお宅の横を通り過ぎて登山口へ案内されます。
 地図を渡されて、細かく道中について説明を受けてから登山開始。
 山中氏のお宅から頂上までの往復で、およそ4時間強といったところ。バス停からの時間を短縮できたのが大きい。
 登山者用にトレイも設置されてますが、道中でトイレがあるのはここだけ。

  

 林道を抜けて橋を渡るとようやっと山らしくなってきます。
 手作り感溢れる木製の橋やはしごが随所にかけられていますが、
 この登山道は山中氏が個人で管理してるので、すべて山中氏のお手制。

  

 20分ほどで昇竜ノ滝に到着。
 ずっと川沿いを歩くんですが風光明媚で素晴らしいですなこの道は。

  

 個人で管理しているとは思えないほど道も整備されてて歩きやすい。
 歩く場所も赤ペンキで目印つけてくれてるので安心安全。

  

 川沿いの道を抜けて、水晶坂に差し掛かるとここから急登になりますが、
 短い区間なのでそんなしんどくもないです。

  

 樹林帯を抜けて開けたところに出ると右手に頂上の岩場が見えますが、ここまでくればもうちょい。
 尾根に出るとツツジが咲いてますが5月の初旬頃が満開になるそうでちょっと遅かった!

  

 頂上の手前には、ロープが張ってありますが、他のルートから入り込まないようにするための目印。
 山中氏のお話しでは、このロープの手前までが山中氏の敷地なんだそうで。
 というか以前は頂上まで山中氏のものだったけど、頂上の三角点を引っこ抜いて、焚き火のカマドにしたアホが出て、
 もう管理は国やらせようってことで2億円で国に売ったんだとか。豪快な話しだ。

  

 ロープをくぐって少し歩くと5分ほどで頂上。
 ちょっとした岩場になってまる狭い頂上ですが眺望はなかなか。曇っていなければ。

  

 ときどき晴れ間が見えるので景色を眺めながらカップ麺で昼食。
 あんまり歩きやすくて早くつきすぎたので、お茶でも飲みながらゆっくりしようかと思ったんですが、
 風も強くて結構寒かったので、15分ほど休んだら下山開始。

  

 下山をはじめた途端に晴れてきたんですが!
 登ってきた時と違って晴れて光が差し込んできたおかげてまた景色が違って見えますな。

  

 私有地で予約がいるルートなんですが、飛び込みでくる人もいるようで、
 お昼近くになってから登ってくる人もいるんですな。ガイド付きみたいな雰囲気でしたが。

  

 道が整ってるので下りも早い早い。
 うっかり飛ばしすぎてしまうので意識的にゆっくり行ったんですが、それでも早く着き過ぎちゃうな。

  

 滝のところでゆっくりしたんですが、それでも1時過ぎには山中氏のお宅に戻ってきてしまった。
 うーん、もっと休憩でも入れてゆっくり登るべきだったか。素晴らしい道だっただけにもったいなかった。

 山中氏に地図を返却して入山料の1000円を支払って少しお話ししたんですが、
 救助隊として通報を受けて行くけど、行方不明でみつからない方の捜索を請われて他県まで行くこともあるそうですが、
 捜索して見つからなかった場合に依頼されるので、亡くなってる方を探すことになることが多いそうで。

 山中氏のお話しだと、恥ずかしがって110番しない人が多いので遭難したらとにかく通報して欲しい、
 そうすれば電波拾ったアンテナから場所がだいぶ絞り込めるようになってるから必ず助けに行くと。
 救助隊はそれが仕事なので、叱ったりとか絶対しないし無事で良かったねと送ってあげるんだそうで。
 亡くなってる人を何百人も回収してきたから出てくる言葉なんだろうけど、ほんとに仏様のようなお人だなと。

 お話こんでバスの時間ヤバくなったのでおいとましてバス停までの道を下るんですが、
 車道が結構急勾配で長いので、迎えにきてもらえて本当にラッキーだったなと。

  

 そういえばバス停から民宿が見えてこんなところに前泊にいい宿あるじゃん!
 と思ってたのですが、近づいてみると完全な廃墟でした。窓破れてるし足場も傾いてる…

 バスで薬師の湯まで戻ってきてできれば温泉で汗を流したかったんですが、
 次のバスまでの時間が微妙だったのでご飯だけ食べて、温泉は西武秩父で入ることに。

 ところで、昨日から気になってたんですが、薬師の湯の道路を挟んで向かいのこの青い小屋。
 「やきそば」や「コーヒー」ののぼりが出てるのでどうも飲食店らしい…?
 というか、早朝の6時過ぎの時点で開店作業してるのをバスから見てめちゃくちゃ気になってしまった…

  

 せっかくなので焼きそば食べて見たかったのでお店の人に声かけたんですが、なんと売り切れ!
 そんな売り切れるほど美味い焼きそばなのか…!?とすげえ気になってきしまった。
 他には焼き鳥(ネギマならぬ間にアスパラガス挟まってるアスマ)とアスパラガスがまだ売ってましたけど。
 というか、後ろの畑でとれたアスパラガス売るのがメインなのね。

  

 西武秩父へ戻り、祭の湯で汗を流してフィニッシュ。
 秋に登ったときと違って、ルンルン気分で余裕の登山でしたな。
 もし、両神山に登ることがあれば、予約して白井差から登ることをオススメいたします。


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