■富士山 吉田古道経由 2024年08月21日から08月24日




  ■ 富士山 吉田古道経由 1日目 から

 ■富士山 吉田古道経由 2日目

 さて、いよいよ登山を開始する2日目の朝。
 いまのところ天気は良さそう。

  

 コースとしては前回の計画と同じく、富士山駅の近くの金鳥居からスタートし、
 富士浅間神社から吉田古道を通って、富士山1合目へ繋がる馬返し経て、富士山5合目スバルラインへ。
 下山まで距離31km、登り3000m、下り2000mというハードな道行き。

  

 宿から少し戻って金鳥居へ。この時点で標高800mなのでそこそこあるけど、まあゴールが3775mですしな。先は長い。
 天気はなかなか良いんですが残念ながら金鳥居から富士山は見えず。
 どうも富士山の麓から上のほうは雲がかかってるようで。
 金鳥居からまっすぐ伸びる通りを進んでいくワケですが、途中にファミマがあるので、
 ドリンクや行動食なんかはここで準備できます。

  

 通りの突き当りから左手に曲がってしばらくすすむと、富士浅間神社。
 境内に入って杉林を抜けて水路を挟んで鳥居があるのは雰囲気あって身が引き締まります。

  

 綺麗な水洗トイレがあるのはここが最後なので用は済ましておきましょう。
 ついでに登山の安全を祈願して軽く準備運動をしてから出発。

  

 しばらくは車道が続きますがすぐに吉田口遊歩道の標識が見えてきます。
 いきなり薄暗い林の中に入っていくので、お、雰囲気変わったな、という感じがします。

  

 熊出没周囲の標識がありますが、馬返から上での熊の目撃情報はほぼないそうですが、
 これから通る馬返までの道については、たびたび目撃例があるそうなので、熊鈴を装備。

  

 富士山の麓へ向けてまっすぐ伸びる道をひたすら歩きます。
 金門から馬返しまで約10km、ほとんどアップダウンもなく平坦なんですが、  ウォーミングアップにはちと長い距離。
 しかも、20度くらいと過ごしやすい気温のはずなんですが湿度が90%越えてるので、
 息苦しさを覚えるような感じで、妙に消耗する感じ。
 馬返しまでおおよそ3時間ほどの道のりなので、結構消耗します。

  

 このルートを行く登山者は少ないそうですが、幸い道は整備されているので、
 藪になってる部分や、迷うような要素はナシ、なんならすぐ近くに車道も通ってるし。
 1時間ほどで、最初のチェックポイント、中の茶屋に到着。

  

 中の茶屋は軽食を出すお店で、有料でシャワーも使わせてもらえます。
 ただ、営業は9時からなので早朝から歩きだしてる場合には営業してないので注意。  トイレは仮設トイレが設置されてるだけ。

 「富士山登山認定書」を発行してもらう場合はここで申込書を入手できます。
 中の茶屋をバックに写真を撮っておいて後で提示する必要があるのでしっかり記念撮影。
 ちなみに申込書が入手できなかった場合でもあとで貰って書けばいいので写真だけは忘れずに撮っておきましょう。

 中の茶屋の前から続く道は車道で、実際の登山道は駐車場を挟んで奥の方に続いてます。
 まあ、どっち進んでもすぐに合流するので問題ないですが。

  

 ここからしばらく進むとすでに廃業した「大石茶屋」跡を通るのですがすでに廃墟になっており、
 あまり気持ちのいい道じゃないんですけど、あれ…?なんか綺麗に片付けられてる…?

  

 綺麗に整地されて雑木林が切り開かれてるので、もしかしてなにか新しく店でも建つのかな?
 って思って近づいてみると…置いてある箱になにか小さいものが…?
 ってこれ養蜂の巣箱じゃねーか!!たかってるので蜂だわ!!
 とほぼ目の前まで行ってから気がついて焦った…特に標識とか無いのでヤバかったわ。
 いや、ミツバチ自体は、ちょっかい出さなければ刺されることないだろうけど、
 スズメバチや熊が、蜂蜜狙って寄ってくることもあるそうだしマジあぶない。
 なんか後で聞いた話しだと、将来的にはこの広場には100箱の巣箱が設置される計画だとか。
 うーん、登山道からそんなに離れてないけど、危険はないんだろうか…?

  

 金鳥居を6時半すぎにスタートし、9時半頃にようやっと馬返に到着。
 今回は天気が崩れること覚悟できてるので、装備に雨具と防寒着を入れ、
 逆に暑かった場合のために水も多めに担いでるせいで荷物が重い!
 そんなワケで、まだ標高のほうは1440mとほとんど登ってないんですが結構消耗してしまった感じ。

 この馬返しまでは巡回バスが1日2本通るので、麓から登る場合でも、ここまでバスや自家用車でくる人が圧倒的に多いです。
 ちなみに前回は、この馬返しまできた時点で、大雨だったので1本目のバスに乗って撤退しています。

  

 薄曇りで湿気は多いものの雨が降り出す様子はないので続行。
 今回は、この馬返しにある茶屋、大文司屋さんが営業していたので大休止していくことに。
 前回は雨で営業してなかったんですが、なるほど。建物はほぼ倉庫で、前の広場の椅子やベンチでくつろぐスタイルなのね。

  

 ご主人にコーヒーを淹れてもらって持ってきた菓子パンでエネルギー補給。
 バードフィーダーが設置されているので、頻繁に小鳥が近寄ってきて和ませてくれます。
 素晴らしく雰囲気が良いので、このルートを通る場合は、立ち寄って休憩していくことをオススメします。

  

 大文司屋の横を抜けて鳥居をくぐると、いよいよ本格的に富士山を登って行くことになります。
 5合目まで3時間足らずなので、ここまでで今日の半分は来てるんですが、
 前回は馬返しで撤退したので、ここから先は未知の領域。油断はできません。

  

 といっても道は整ってますし、登りも思ったより緩やかなので特に難所はナシ。
 1合目は10分ほどなんですが、2合目がいきなり距離あいて40分ほどかかります。
 途中「レッキス」書かれた案内板がありますが、かつてカルピスのようなレッキスという飲み物を販売してた、
 お店があった跡地だそうで、ここが1合5勺。いまはなんもありませんが。

  

 というか5合目に至るまでは、1合ごとの標識があるだけで、かつての山小屋や茶屋、神社に至るまで全て崩れ去って廃墟、
 または完全な更地になってます。まあ登りやすい道だけどずっと樹林帯で眺望もないし地味な登山道ですしな。

  

 2合目には崩れ去った神社がありますが、石の鳥居だけは残ってます。
 ただよく見ると中程から折れてるので、倒壊しそうな雰囲気もあるのであまり近づかないほうが無難かも。

3合目に至る中間地点では一度、林道に差し掛かりますが、ここに仮説トイレが設置されています。
 使えるかどうかは微妙なのであまりアテにはしないほうがいいかも。

  

 ほどなく3合目に差し掛かりますが、ここもかつての茶屋が倒壊した姿をさらしています。
 ただ、広さはあるので地面に座って休憩するくらいはできるので、しっかり休憩入れながら体力の消耗を抑えてゆっくり進むのが肝心。

  

 4合目、大黒天あたりから登りの傾斜が若干キツくなってきます。
 5合目まで至る道は、富士山信仰の富士講の道であるせいかのか、結構しっかりした石畳が敷かれている箇所が多いです。

  

 建物にうっすら5合目と読める「井上小屋」の跡地にが見えて、あれ!?もう5合目!?
 となりますが、実際には4合5勺で、5合目まではもう一息といった地点。

  

 いくつかの山小屋の廃墟の脇を抜け、一旦道路にでますが、ここまでくれば5合目はもう目前。
 ただ、高度を上げたら雲がかかってる領域に突入したのか、霧がかかったような状態に。

  

 車道から再度樹林帯に入り最後のひと登り。
 佐藤小屋に到着すれば、ようやっと今日の目的地の富士山5合目です。

  

 大文司屋のご主人が佐藤小屋の手作りプリンが美味いと言ってたので、
 楽しみにしてたのですが、残念ながら品切れ!
 せっかくだしなんか食べていこうかと思ったのですが天気も怪しくなってきたので先を急ぐことに。

  

 宿をとってるのはスバルライン5合目なので、ここからまだ30分ほど歩く必要が。
 道は平坦なんですがすっかり霧に覆われて先が見えない…

  

 ただスバルラインに近づくにつれて霧もはれてきてなんとかなりそう。
 というか地面の濡れ方見ると少し前まで雨降ってたようで。

 で、スバルラインに差し掛かったところで問題が。
 例の富士山の入山料2000円を払うゲートがスバルラインの手前に設置されてまして、
 1合目から登ってきたので当然、リストバンド買う方向の反対側から入山してるワケでして。

  

 ゲートの人に事情を話してみると県の職員が常駐してるのでその人に判断仰ぎましょうってことで一緒にいくと、
 腕章付けた職員が言うには、スバルラインに抜ける分、戻って頂上へ行く分、往復分で2000円づつ、4000円払ってくださいと。
 え、そうなるの…?と俺もですけど、ゲートの警備の人も、窓口の人も戸惑ってる様子。
 腑に落ちないですが、ここで揉めても仕方ないので、取り敢えず片道(100mくらいだけど)の分の2000円を払うことに。
 もう2000円は登るときに払いますわってことにして一旦離脱。

 幸い平日のお昼時だったので、県の観光課に電話してこのことを訪ねてみると、
 いや、1回分でいいので買ったリストバンドでそのまま明日も通ってくださいとのこと。
 どうも、麓から登る人は想定されてないようで、こういった場合どうするのかしっかりは決まって無いようで。
 いやー、しかし自信満々にニヤニヤしながら4000円払わせようとしたあの職員はなんだったんだろうな…皆さんもご注意を。

 無事、スバルライン5合目に到着。
 バスで登ってきた登山客、観光客で賑わってます。平日で天気も微妙なのに結構な賑い。

  

 ゆっくり休憩しながら登ってきたんですが出発が早かったので、予定よりもだいぶ早く着いてしまったので、
 宿にチェックインできる15時まで時間を潰す必要が。
 取り敢えず手近な店に入ってラーメンライス。カロリーが補充される確かな満足。

 それと気になってたコケモモのソフトクリーム!!
 徐福伝説で徐福ちゃんが不老不死の仙薬として持ち帰ったのがコケモモ。

  

 広場の脇に繋がれてるお馬さん。凄く眠そうで可愛い。
 料金表がありますがロータリーを一周乗せてもらうのが1000円。
 登山道を途中まで馬に乗せてもらって登ることもできますが6合目までで15000円と結構しますが、
 6合目まで結構、傾斜あるし馬にも重労働だから妥当かも。
 夜間も対応してくれるみたいだけど、流石にそんな贅沢はできないので眺めるだけで満足しておきます。

  

 いい時間になったので今日の宿へ移動。スバルライン5合目の「雲上閣」さん。
 清潔なカプセルタイプの部屋に泊まれるので、ほかの富士山の山小屋とは雲泥の差がありますな。
 コイン式のシャワーがあるのも、わざわざスバルラインまできてこの宿にした理由でもあります。
 失敗したのはボディソープとか備え付けがないので、銭湯とかで売ってる1回使い切りのを持ってくるべきだったなと。
 まあなくても汗流せるだけでぜんぜん違いますけども。5分500円ですが、5分もあれば汗流すには充分かな。
 ただ、温度の操作を間違えると停止するようになってて停止中も時間減ってくので注意がいるかも。

 設備の整ってる雲上閣でもトイレは水洗ではなく泡で流す方式で、やっぱり臭いがだいぶひどいです。
 こればっかりはもうどうしょうもないんですが、なんか通路にも臭いが漏れ出してる気がして宿泊中ずーと気になってしまった。
 トイレは別棟にしてる山小屋が多いのはこれが理由なんでしょうな。同じ建物だと雨天でも雨に濡れずにトイレいけるけど、
 同じ建物だと臭いに悩まされる…前回は、雨天でトイレ行くのが大変だったし難しいところ。

  

 シャワーで汗を流した後は柔軟してから体を休めるために横になってたんですがあまり寝付けず。
 18頃に起き出して買っておいたカップメンと持参のベースブレッドで食事。ベースブレッドは袋が気圧で膨らまないのが利点。
 以前は、隣接の食堂が24時間営業してたらしいのですが、いまはどこも18時前には閉まってしまっている状態。
 食事の後は、天気予報をチェックしてから夜中の出発なのでさっさと就寝。天気は愛い変わらず微妙ですがどうなるか。


  ■富士山 吉田古道経由 3日目  へ続く





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